美しい世界の手仕事プロジェクト

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今、「ファッション」って、どういうもの?

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(ウズベキスタンのバザールにて。KENZOさんを彷彿とさせる花柄。この写真は90年代ですが、今もだいたいこんな感じ。華やかで明るい柄が多いです)

最近は、衣服にエネルギーもお金も、あまり〜ほとんどかけていません。ユニクロ、gap、アウトドアブランド+お仕事着は昔からのところのセールで。ただ、これでいいのか、と、ふっと思うこともあります。
装うこと、纏うこと、飾ること。世界のどんなところに行っても、女性たちは精一杯のお洒落をしています。

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(ヘッドスカーフを多彩に。ウズベキスタン)

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(ウズベキスタンの結婚式にて。女の子たちは「可愛い服が着られるから結婚式が好き」。カジュアルな格好もよく似合いますよ)

ときどき訪れるウズベキスタンは、(子ども〜結婚前の)女の子がすっごくお洒落。ジーンズから伝統的な衣装まで、そしてヘアからアクセサリーまで、装うことが本当に楽しそう。

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(民族衣装というのは、本当にお洒落なものです。これは中央アジア・タジキスタンの衣装。イラストがまたいいですよね〜)

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(現代のファッションデザイナーの多くは民族衣装にインスパイアされているのでは?このバランスと色彩感覚。タジク)

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(メンズ。タジクです。ブーツと帽子もポイント。ベルト替わりの布も凝ったものが多いです)


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ファストファッション全盛の日本、若い世代はナチュラル志向で等身大好み。そんな中、かつてのデザイナーズブランドは、どうなっているんだろう。ファッションビルにも行かなくなった身には、まったく疎い世界。

今朝、コムデギャルソンの川久保玲さんへのインタビュー記事「ファッションで前に進む」(朝日新聞20120107)を読みました。記者さんは、私の聞きたかったことを全部聞いていました。結局、多くの人が同じことを考えているんだろうなと思いました。皆さんも、ファッションに対して、なんとなくこんな感じというか思いを持っていませんか?

◎ 不況は高級ブランドには逆風ではないですか
◎ 風潮としては、安定感や気安さを求める傾向ですよね
◎ ファッションで個性を表現する必要はない、と考えている人が増えているようですが、、
◎ 安価でファッションを民主化するというファストファッションをどう思いますか
◎ 社会状況が混沌としている中でのクリエーションとは
◎ 新作を発表し続けるファッション界はエコと対極では?
◎ ファッションがあらゆる分野の流行に影響を与えた時代があったが、もはやそんな存在ではないのでは?

川久保さんは果敢に答えていました。(以下、一部だけですが、、)

* 一般の人には高くて買えない服でも、新しい動きなり気持ちがみんなに伝わっていくことが大切。作り手は世界を相手に一生懸命にがんばって発表し、それを誰かが着たり見たりすることで何かを感じて、その輪が広がっていけばいい
* 作り手も一番を目指さないとダメ。日本は先端技術や文化などのソフトパワーで勝負するしかない
* 他の人と同じ服を着て、そのことに何の疑問も抱かない。最近の人は、強いもの、格好いいもの、新しいものはなくても、今をなんとなく過ごせればいい。情熱や興奮、怒り、現状を打ち破ろうという意欲が弱まっていることに危惧を感じている
* いいものは人の手や時間、努力が必要なので、どうしても高くなってしまう。効率だけを求めていると、将来的にはいいものが作れなくなってしまう
* 新しい服を作るのは、何かを発信し続けることで、地球のどこかで少しでも何かを変えるきっかけになるのではと考えるから。作ったものを通して感覚的に揺さぶる。そのことで問題に気づいて欲しい
* 在庫は残るが同じ価格で売り切る努力をしている。ビジネスとしてはつらい面もある。クリエーターというものはまじめにやれば、たいていは貧乏になってしまうものだ
* ファッション業界でも変化を求める気持ちが弱くなった。そんな流れの中で自分を懸命に追い込んできたが、それを理解して認めたり、着てみようと思う人が減ってきていることを感じている
* 日本国内にも染織や素晴しい職人技術がある。彼らと協力するためのデザインやシステムを考えることで世界に発信できる、新しい優れたもの作りができるはず
* もう負けかなと思うこともある。状況を変えられていないのは事実だから。でもファッションにはなお、人を前向きにさせて、何か新しいことに挑戦させるきっかけになる力があると信じている
* ファッションははかなく刹那的なもの。だからこそ、今とても大切なことを伝えることができるのだ

考え込まれた、前向きで、誠実な答え。でも、やはり、難しいのなだあと思いました。答えが一生懸命なだけに、時代、社会が変わったのだな、と感じざるを得ません。
が、自分のなすべきことを強烈に自覚し、果敢に挑戦し続ける姿勢に、敬意を持ちます。
ファッションの力を信じている。自分のテーマの意義を強く意識している。そのことに触発されました。

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(懐かしの「美しい世界の手仕事プロジェクト2008」:「インドシナの染織」より。山岳少数民族の細かい手仕事に驚愕)

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(こちらも久々アップ/「美しい世界の手仕事プロジェクト2010」:「手仕事がつなぐ美のスピリット〜フィリピンの不思議な布つなぎ技法を中心として」より。海洋アジアの知られざる手仕事に驚愕)

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(アフガニスタン衣装と刺繍布。衣装は大きそうに見えて細身。日本では着る人を選びます)
 
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今日は、常滑の陶芸家山田常山展、桃山時代の武将でありクリエーターであった上田宗箇展を見ました。

* 「三代山田常山 —人間国宝、その陶芸と心」(出光美術館)

* 「上田宗箇 武将茶人の世界展 —「ウツクシキ」桃山の茶 秀吉、織部そして宗箇
生誕450年記念」(松屋銀座)

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(展覧会サイトより引用/(1)御庭焼茶碗 銘「さても」上田宗箇作 (2)水指 丹波焼 (3)大海茶入 銘「上田大海」
(4)竹一重切花生 上田宗箇作 (5)織部肩衝茶入 銘「喜撰」 美濃焼  岡山・華鴒大塚美術館蔵 (6)織部沓形茶碗 美濃焼)

作り出す人、すごいなあ、、。触発されて、さあ、どうしよう。今年は、、
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by kizashinoj | 2012-01-07 22:49 | 日々

ていねいなもの、思いがこもったもの、自由な精神があふれるもの、美しい世界の手仕事に、もっともっと出会いたい。


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